さて、トニーバンクスインタビューの第二弾。
今回は、ツアーでのキーボードセッティングに関する話題と昔のキーボードの意外な話。
Tony's live setup employs three keyboards, two of which are merely controllers, setup to play the sounds stored in the OASYS.
トニーのライブセットアップでは3台のキーボードを使っているが、そのうち2台は単にコントローラーであり、OASYSにセットアップされたサウンドをプレイしているだけである。
以前も話題になっていたが、トニーは今回のツアーで、OASYSの他には、WavestationとRoland A90という2台のキーボードを使った。そのいずれも、MIDIコントローラーのみとして使われていたということが、本人の口からはっきり語られたわけである。
A few of Tony's older Korg keyboards are still in service, playing back vital sounds which he has yet to replace using the OASYS."I use a Wavestation SR for a couple of specific pad sounds, particularly on 'No Son Of Mine' and 'Hold On My Heart' from We Can't Dance."
トニーの古いKORGのキーボードのいくつかはまだ現役である。それはOASYSを使ってリプレースしていない不可欠なサウンドを出している。「We Can't DanceからのNo Son Of MineとHold On My Heartのいくつかの特殊なPadサウンドにWavestation SRを使っている。」
Wavestation SRというのは、KORGのWavestationのラックマウント音源である。鍵盤がついてるWavestationは、単なるMIDIコントローラーで、実際のWavestationの音は、ラックマウント音源の方から出していたというわけ。でも、やっぱりこれらの曲を演奏するには、OASYSではなく、Wavestationが絶対に必要ということなのですね。
さすがにKORGのHPなので、KORGの話しか出てこないのだが、WikipediaのTony Banksの項目によると、今回のツアーで使われたラックマウント音源は、下記となっている。
E-MU Proteus1
E-mu E4
Korg Wavestation SR
Roland JD990
Yamaha TX7
全部OASYSを使ったというのは、さすがにちょっと言い過ぎで、やっぱりこんなに音源使って全体を再現したというのが正確なんでしょうが、まあKORGのHPだしね。
しかし、こうなると、前回紹介分にあった、「In the Cageメドレーの音はすべてOASYS」というのは、本当でしょうか? ちょっと眉唾な気もしてきたなあ。。
ところで、昔のキーボードの話で、面白かったのはこの発言。これは、OASYSのオルガンの音色がすばらしいという話に続いて出てくるのだが、
"In the old days I used the organ because it was our only alternative to a piano - it wasn't because I loved the organ! That's also true of things like the Arp Pro Soloist sounds - we only used them because that was all we had. And I never really liked the Mellotron! It has a nostalgic quality but it isn't a great sound. To me, a real string sample is vastly better."
「昔オルガンを使ってたのは、ピアノに変わる唯一の選択肢だったから。オルガンが好きだったからというわけではない! Arp Pro Soloistも同じ。それしか使わなかったのは、それしか持っていなかったからだ。それに、Mellotronも、本当に好きではなかった! あれはノスタルジックなものがあるけど、すばらしい音ではなかった。私にとっては本物のストリングスサンプル(サンプリングのストリングスの事?)の方がずっとすばらしかった。」
あれほどのMellotron使いのトニーバンクスも、やっぱり嫌いだったとは。昔、ロバートフリップは「メロトロンはチューニング不能だ」と言ったそうだが、ステージを多くこなすミュージシャンほどMellotronの不安定さには悩まされていたようで、トニーも結構冷や汗かかされたのだろうなぁ。トニーのセンスからすると、あのLo-Fiな音というのも、気に食わなかった原因のような気がする。
1978年に発売されたand then there were threeで、ほとんどメロトロンを使わなくなって、PolymoogやRolandのストリングマシンを多用したのは、意図的にプログレから距離を置くために、計算づくでやったのではないかと、これまでずっと思っていた。さすがトニーバンクス、時代の流れを敏感に察知しているなあと、感心していたのだ。
78年というのは、YesのTOMATO、EL&PのLove Beachなど、プログレの曲がり角となるアルバムが相次いで発表された年であり、そういう時代の空気にあわせて意図的にMellotronを止めたのかと思っていたのだが、ひょっとすると、単に嫌いなメロトロンよりきれいなストリングスを出す楽器がちょうどその頃手に入ったので、結果としてそうなっただけだったのかも・・? このトニーの「メロトロン大嫌い」発言を聞いて、ちょっと考え込んでしまったのだった。
さて、あと1回分くらいインタビューのネタがあります。
次回は、OASYSを通じて、トニーの音作りの考え方などが語られますので、乞うご期待。
2007年08月30日
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