2006年07月22日

Roland VP-330 Vocorder Plus

vp330.jpg

 Rolandが1979年に発表したキーボード。ストリングマシン+ボコーダーという仕様だが、主にボコーダーとして大ヒットした。というのも、YMOのあの有名なロボットボイスがこの楽器で作られており、YMOの大ヒットもあって世界的に有名になったキーボードだったのだ。ところが、トニーバンクスはボコーダー機能はほとんど使わずに、メロトロンの代わりのストリングマシンとして、主にライブでこのキーボードを使ったのだった。


 彼がはじめてこのキーボードを使ったのは、Dukeのレコーディングのとき。Duchessのボーカル(コーラス)処理にボコーダー機能を使っているらしい。当時はやっていたロボットボイスとかではなく、アンサンブルの中でちょっと違った効果を狙ったような使い方をしているところがいかにもトニーバンクスらしい。ところがその後ツアーでは、ボコーダー機能は全く使わずに、メロトロンの代役としてこのキーボードを使った。

afterglow_vp330.jpg続くAbacabの時も、レコーディングで使っているらしいのだが、いったいどこで使われているかがよくわからない。ただ、このときのツアーではやっぱりメロトロンのパートをこのキーボードで弾いていた。VP-330には、ストリングスだけでなく、「ヒューマンボイス」というプリセット音が用意されており、これがAfterglowのストリングスにぴったりだったのだろう。Three Sides Liveに収録されたAfterglowのストリングスは、まさにこのVP-330の音色。ちなみに、Three Sides Liveのビデオの方では、Afterglowの後半に左手でVP-330を弾くトニーがばっちりと確認できる。

さらに、続くGenesisのレコーディングでもこのキーボードが使われているらしいのだが、やはり、どこで使われているのかはアルバムを聞いてもよくわからない。(Taking It All Too Hardの後ろでかすかに使われてるストリングスかなあ?? どなたかご存知でしたら教えてください!)

そもそも、Genesisのレコーディングのときは、もうサンプリングシンセが使われており、ストリングスの音色なんかいくらでもサンプリングシンセで作れる状況だったはずである。それにもかかわらず、敢えてこのストリングマシンを使ったのは、それなりの理由があったのだとは思うのだが、実際にはそれほど重要な使われ方もされてはいないようである。

結局このときのツアー(MAMAツアー)では、もうこのストリングマシンは使われなくなった。時代はサンプリングシンセをはじめとするデジタルの時代に突入していたため、もはやステージでもストリングマシンなんか必要でなくなっていたのだった。


余談だが、Rolandは2006年になって、VP-550という新型キーボードを発表。30年近くたってから同じ型番のキーボードを出すというのはかなり珍しいことだと思うが、それだけこの30年前のキーボードがインパクトのある作品だったということなのだろう。
posted by Holy Knebworth at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | Instruments | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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