ジェネシスのブートの多さは相当なものだが、このブートこそ、ブートの中のブートといっていいのではないだろうか。ジェネシスファンならば、絶対にこのブートだけは聞く価値がある。レイウイルソン時代も含めた全キャリアに渡って、5枚のCDにこれでもかとレアな音源が詰め込まれており、本当に、「うわ、こんなのあったんだ」状態の音源だらけなのだ。
このブートは、ジェネシスの国際的なメーリングリストPaperlateに参加しているコアなメンバーが自慢のレア音源を持ち寄って作られたものらしく、それだけに内容も超一級品。まさに、裏アーカイブスといってもいいくらいのシロモノである。
CD1
1/Looking For Someone (February 22, 1970)
2/The Light (March 7, 1971)
3/Twilight Alehouse (February 26, 1972)
4/Harlequin (March 4, 1972)
5/Bye Bye Johnny (April 14, 1972)
6/Happy The Man (April 18, 1972)
7/Going Out To Get You (April 18, 1972)
8/One-Handed Drum Solo (June 28, 1972)
9/Can-Utility And The Coastliners (August 20, 1972)
10/Seven Stones (August 22, 1972)
1は、Tresspassツアーのときにしかライブで演奏されたことがない曲の、珍しいスタジオライブ。BBCでの放送のために収録されたもの。
2は何とLambに入っている、Lillywhite LilithとThe Colony of Slippermenの元ネタになった曲であるのだが、こんな昔からあのメロディはストックとしてもっていたということか。さらにこの曲は、「恐らくフィルコリンズが始めて作詞した曲」という解説がついていて二度びっくり。もちろん、Lambに収録されたときはピーターの詩だから、ここで歌われているのは全く別の歌詞(ただし歌詞はほとんど聞き取れない)。演奏後に拍手が入っているのだが、ライブではなくスタジオでの演奏のようである。この日はベルギーでのライブを行っているので、そのときのリハーサル時の演奏だろうか?
3、4はいずれもイギリスでのライブレコーディング。
5は、イタリアでのライブレコーディング。このタイトルで紹介されているが、後にFoxstrotに収録されるCan-Utility And The Coastlinesのこと。歌詞もこの時点でだいたいフィックスしてるようだが、間奏部からエンディングにかけてが結構違う。あのマイクの早弾きベースソロはまだフィーチャーされていない。でも間奏でのトニーのメロトロンは唸りまくっているし、演奏も乗っていて実にかっこいい。ただ、フェードアウトで終わるのがちょっと残念。初期のジェネシスはイタリアで非常に人気があったので、熱演していたのだろう。
6もイタリアでのライブ。
7もイタリアでのライブ。Genesis Archives Vol. 1に収録されているが、それまでオフィシャルには発売されたことがない曲だと思う。Archivesに収録されているスタジオ録音とはかなり違う仕上がりになっている。実際ライブ演奏の方がずっとかっこよく、トニーのオルガンが実にいい。オルガンの雰囲気はちょっとThe Knifeを感じさせる。
8はフィルコリンズのドラムソロ。意味がよく分からないのだが、ピーターはOne-Handed Drum Soloと紹介している。ピーターは「フィルはロシアに行ってドラムを習った」とか、めちゃくちゃな事を言ってる。初期のライブでの曲間のピーターの小話は、楽器のチューニングやトラブル対処の時間を稼ぐために始まったというのは有名な話だが、こういうドラムソロも時間稼ぎに良く使われていたらしい。
9はFoxstrotレコーディング直後のライブ演奏。この曲はツアーの最初の頃しか演奏されていなかったようなので、貴重なライブ音源である。5と違ってFoxstrot収録バージョンとほぼ同じ内容である。
10もイタリアツアーでのライブ。


